空虚感と自己否定


  正臣です。火曜日には旅行から帰ってきて、今日はだらだらと過ごしてます。

最近、空虚感にちょくちょく襲われる(襲われるというほど大層なものではなくて、

心によぎるという程度かな…?)ようになりました。そして、空虚感に伴って多少の

不安感がついてくるんですね…。

  今に始まった事ではなくて、結構以前からふと感じることとかはあったんですが、

久々にはっきりと感じてます。自分は本当は何を目指しているのだろう?  かつて

思っていた夢はどこへ行ったのだろうか?  これから先何を目指すのか?  自分が

大事にしたいパートナーは見つけられるのか?  生き方はこれでいいのか?  漠然

とのんびり過ごしているがそれでいいのか? 等々。そんな思い。



  環境や人に恵まれていても、人間に心の弱い部分がある以上、どこかで感じてし

まう空虚感や不安感。もちろん感じ方も人によって違って、ほとんど感じない人も

いれば、常につきまとわれてしまう人もいるとは思うけれど。でもそんな心に弱い

部分があるからこそ見えるものもあるし、感じられる喜びもある。また時には、自

分が弱い部分を持っているから、他の人の弱い心を理解しようと、気遣おうとする

ことができる。だからマイナス面ばかりでもないわけで…。



  ただ、そんな心の弱い部分が膨らんでしまうと、心の中がマイナス感情とマイナ

ス思考で埋まっていくんですね…。そして、それを止める事が自分ではなかなかで

きない。自己肯定がきちっと出来れば、自分自身に対してそれ相応の自信を持つ事

ができれば、自分の事が自分で好きだと思う事が出来れば止められる、そして自分

の心の弱い部分もそれなりに受け入れてやっていけるはず。そのことは分かってい

るんですが出来ないんですね。ゴールは見えていても、そこに繋がる道を見つけら

れないと辿り着けない。





  昔は、今から比べると自己肯定出来ていました。もちろん、弱い部分もしっかり

あるし、欠点もたくさんあるし、それらを全部受け入れきれていたわけではなかった

けれど…。それでも、自分の良いところ悪いところをひっくるめた自分自身が好き

だと思う事が出来た。でも、今はそう思えない…。昔と今の自分を比べてみると、

・夢を見失った

・自分の目指す方向が不鮮明、曖昧になった

・自分で長所と認識していた、慎重さや、きっちり確実にという正確さが綻んで

  段々いい加減な面が目立ってきた

・のんびりまったりした日々の過ごし方を楽しめる、心の余裕があまりなくなった。

  時には無駄を楽しむ、そんなまったりした心があったはずなのに…

・何かをしなくては、しなくては! と焦る心、空回りする心が昔より強くなった



  ざっと考えてもこれだけ出てくる。全て社会人になった後から起きた変化。社会

人になったから起きた変化と言ってもいいかもしれない。そして、上記の変化は原

因も大体自分でも分かっている。



・「安かろう悪かろう」を地で行くもの作り体制に飲み込まれ、「もの作り」する

  人間としてのプライド「きちっとした、信頼出来る物を、人に喜んでもらえる物

  を作る」という姿勢を全て真っ向から否定され続けている事。このせいで、

  昔しっかりと持っていた「自分で作ったもので、人に喜んでもらう事」、「自分

  が(自信を持って)作ったものが店頭に並んでいる姿を見る事、お客さんが使って

  喜んでくれている姿を見る事」という夢を見失った。あまりにもずれが大きすぎて

  夢の軌道修正もできず、見失ったままになっている。



・夢を見失って、夢の軌道修正すらままってないので、自分の目指す方向自体が

  迷走している。「地味な生活でいい、気の合う家族と穏やかに暮らしていく」と

  いう目指す方向はまだ見失ってないけれど、残業だらけの仕事や、パートナーが

  見つかっていない現状では不安だらけ。



・許容量を超えて舞い込んで手に負えない仕事の状況や、ひたすら不具合を潰して

  る日常、どう頑張っても悪い物しかできない(大元がダメなため)状況で、慎重

  に進めるだけの余裕もなく(心も時間も)、段々きっちりやり続けることに疲れ

  て、いい加減さが増して来た。というか、ある程度いい加減にならないと自分自

  身の心が持たないという自己防衛(逃げとも言う)反応だと思う。



・仕事の忙しさにかまけているうちに、自分の時間が余り取れなくなって、半ば惰

  性でやってる感のある仕事以外、何もない(しかも時間もない)と感じるように

  なって、焦りを感じるようになった。



  原因が分かっているなら、原因を取り除けば、または改善すればいいんですが、

社会人生活を根本からひっくり返す事になるので正直無茶苦茶難しい。もの作りに

関する要望はかなり言っているのだけれど、現状は相反して悪化する一方。転職す

るにも同業他社の多くは似たような状況なので望みなし(でも、状況を知らないだ

けでまともな会社もあるかも…??)。時間に関しても、残業を前提に無茶苦茶な

予定を組んで押しつけられる現状では大きな改善は見込みなし。大きな変化は職種

転換も覚悟した上で、大きなリスク背負って飛び出すくらいしないと変わらないか

も。



  ああ、仕事の愚痴を書きたいのではなかったのに。色々考えていたら、ここに行

きついてしまった…。でも実際、就職してから収入と引き替えに多くのものを失った

気がする(その一方で、お金以外にも得た物はあるはずだけれど。多分)。お金を

もらって仕事をする以上、犠牲にする物がある事は分かっていたはずだった。でも、

就職する前には、そんな中にも多少の充足感や夢の欠片だけでも満たせるものがあ

るという希望があった。でも、現実にはそんな僅かな希望すら得られない。いや、

希望はどこかにあるのかも知れないけれど、それを見つけ感じる事ができてない。



  しかも、そんな状況が当たり前の日常になってしまって、そこに縛られてしまって

いる自分がいると最近気づいた。仕事が一段落して、今日は早く帰れるかも? と

思っても、「どうせまた何か起きて帰れなくなりそう」と悲観的に考えてしまった

り(実際よくそうなるんですが)、「帰っていいんだろうか?」とふと不安な感情

に拘束されたり。



  自分自身が、悪い呪縛に囚われてるのだろうか。負けや失敗ばかりしている人間

は負け癖がついて、何かをやるにも無意識のうちに「どうせ失敗するし」と思って

しまったり、不安に囚われたり、成功するイメージが持てなくてまた負けたり失敗

してしまうということを聞いた事がある。そんな状態に近いのかも知れない。





  まずは、負の思考と意識の呪縛から抜け出す事、次に見失った夢や方向性を

立て直す事。もし見失った夢が立て直せないなら、小さな夢でもいい、何か新しい

夢を探す事…。正直一人では難しいかも。少し力を貸してください。いえ、既に力

を貸してくれていて、それに気づけてない、受け入れられてないだけかもしれない

ですけど(その場合ごめんなさい。少しずつ気づけるよう頑張ります)。



  ちょっとずつ、ちょっとずつ…。昔出来ていた事をやれるように…。



(記:2006/01/15早朝)

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